
◆はじめに
「うちの子、もういい年だけれど、結婚の話を全然しない…」
「気になるけれど、結婚の話をすると嫌がられそうで言えない」
そんな “子どもが結婚しない理由がわからない” と悩む親御さんは、今とても増えています。
子どもには幸せになってほしい。
将来、一人で寂しくならないように願っている。
けれど、どう切り出すのが正しいのか分からず、
気づけば何年も経ってしまっていた。
その気持ち、とてもよく分かります。
でも実は、
親がほんの少しだけ関わり方を変えるだけで、子どもが動き出すきっかけを作ることができます。
この記事では、
- なぜ今の時代は結婚しにくいのか
- 親が焦らずできる「そっと婚活サポート」
- 後悔しない声のかけ方
- 親だけでもできる行動の例
を、最新データや実例も交えながらわかりやすく解説します。
◆親が「子どもが結婚しない」と悩む前に知っておきたいこと
今、子どもが結婚しない背景には 個人の性格ではなく 時代の変化が大きく関わっています。
1. 結婚そのものが「しにくい社会」になっている
厚生労働省の統計では、2023年の婚姻件数は 47万4,717組。
婚姻率は 3.9(人口1,000人あたり) と過去最低レベルです。
かつてはそのうち結婚するが当たり前でしたが、今はそうではありません。
2. 50歳までに一度も結婚しない人が急増
国立社会保障・人口問題研究所が公表した
「人口統計資料集(2020年国勢調査ベース)」 によると、
50歳までに一度も結婚したことのない人の割合(50歳時未婚率)は、
- 男性:28.25%(約4人に1人)
- 女性:17.81%(約6人に1人)
という結果になっています。
1980年頃は男性2.6%・女性4.6%だったため、
ここ40年ほどで未婚率は大きく上昇している ことが分かります。
つまり今は、
「結婚していないことが特別ではない時代」 になっているのです。
でも、だからこそ
親が適切に関わることで、良いきっかけを生むことができる時代でもあるのです。
◆実家暮らしが心地よいのは当たり前。でも結婚が遠のきやすい理由とは?

国立社会保障・人口問題研究所の調査では、
30代の未婚男女のうち 6割以上が実家暮らし と言われています。
実家は「安心できる場所」です。
- 家事や食事の負担が少ない
- 家賃がかからず経済的
- 親がそばにいる安心感
- 子ども側も“自分のペース”を守りやすい
だからこそ、仕事で疲れて帰ってきてもほっとできるし、
「このままで困っていない」状態が続きやすいのです。
しかし、ここに落とし穴があります。
快適な環境は、結婚への“必要性を感じにくくする”要因にもなる のです。
親御さんの中にも、
「この子が家を出たら寂しい」という気持ちがどこかにあるかもしれません。
それは自然な感情です。
でも、こう考えてみてください。
- 5年後、10年後、この子は後悔せずにいられるだろうか?
- もっと選択肢があるうちに動いたほうが良かった…と感じる日は来ないだろうか?
今が心地よくても、
未来の選択肢が狭くなってしまうのはもったいない
その視点は、親だからこそ持てるものです。
◆「結婚しなさい」は逆効果。いまの子どもに届く声のかけ方とは?

親御さんとしては当然の「心配」から出る言葉でも、
ときに子どもには重いメッセージとして伝わってしまいます。
例えば
- 「そろそろ結婚したら?」
- 「そんな調子じゃ、一生独身よ」
- 「昔はもっと早く結婚していたわよ」
こうした言葉は、良かれと思っていても
子どもには評価として聞こえてしまう危険性 があります。
こども家庭庁の調査でも、未婚の若い世代が結婚をためらう理由として、
- 出会いがない
- 自由がなくなりそう
- メリットを感じない
- 今の生活を変えるのが不安
といった声が多く、
決してやる気がないわけではないのです。
だからこそ、
親が「正面から結婚を促す」のは逆効果になることが多い のです。

◆親ができるのは「知らせる・選択肢を置いておく」こと
大事なのは
勧めるのではなく、そっと知らせるという姿勢。
たとえばこんな伝え方はどうでしょう。
- 「同じ年代の子を持つ人が、相談所に話を聞きに行ったらしいよ」
- 「最近はアプリより、安心して相談できるところを使う人も多いみたい」
- 「こういう案内をもらったけど、興味があったら見る?」
強制ではなく、
子どもが自分で「ちょっと気になるな」と思える状況をつくること。
これがもっとも自然で、もっとも効果的なサポート方法です。
【親から始まったご縁の実例】
ある60代のお母さまの話です。
「このまま娘は一人で歳を重ねてしまうのでは…」
という不安から、まずは ご自身だけで 地域の相談所に話を聞きに行かれました。
- 無理に入会させるつもりはなかった
- どんな場所か知りたかった
- どんな人が活動しているのか興味があった
そんな気持ちで、軽い気持ちで足を運ばれたそうです。
そのとき手にしたパンフレットをリビングに置いておいたところ、
数日後、娘さんがこう聞いてきました。
「これって、どんなところなの?」
そこから娘さんは自分で説明を聞きに行き、
数か月後には交際がスタート。
今は結婚に向けて準備を進めているという報告をいただきました。
お母さまの言葉が印象的でした。
「結局、無理に言うより、興味を持てるきっかけを置いておくのが一番なんですね」
これこそが、親としてできる
もっともやさしい、もっとも効果のある婚活サポート です。
◆ 離れて暮らす子に「結婚の話」がしにくい時、どう関わればいい?
実家を出て暮らすようになると、
親子の距離は物理的にも心理的にも少しずつ広がります。
- 電話をしても出ない日がある
- LINEが既読のまま返ってこない
- 帰省の回数が減ってきた
- 結婚の話題には触れたがらない
こうした状況が続くと、
「元気にしているのかな…」
「何か悩んでいるのかな…」
と心配になりますよね。
でも多くの場合、これは 親を避けている のではありません。
今の若い世代には、
「弱音を見せたくない」「心配をかけたくない」という気持ちが強く、
生活に余裕がないときほど連絡が減る傾向があります。
◆ 沈黙=拒絶 と決めつけないで OK
大丈夫です。
既読スルーも、電話に出ないことも、ほとんどが悪い意味ではありません。
- 仕事が忙しい
- エネルギーが残っていない
- 気持ちを整理してから連絡したい
- プレッシャーを感じる話題を避けたい
こんな背景があるだけのことが多いのです。
特に結婚に関する話題は、
本人にとって 「触れられたくない弱点」 のように感じられるケースもあります。
だからこそ、
親が無理に距離を詰めようとしないことが、むしろ信頼につながる のです。
◆ LINE・電話では「短く・日常的な話題」が正解
結婚の話題を避ける子に対しては、
ふだんのやり取りを日常ベースに戻すのが効果的です。
たとえば
- 「最近寒いね。体調どう?」
- 「無理しないでね」
- 「野菜を送ったよ。よかったら使ってね」
- 「お仕事お疲れさま」
返事を求めない メッセージは、子どもにプレッシャーを与えません。
返事が来なくてもOK。
あなたの言葉はしっかり届いています。
よくある誤解:
返事がない = 興味がない / 不満がある
→ これはほぼ間違いです。
「気持ちに余裕がないだけ」の場合が圧倒的に多いのです。
◆ 実家に帰ってこない子には「帰ってきてほしい理由」を言わない
親としては、
「帰ってきたら嬉しい」
「顔を見たい」
という気持ちは当然あります。
でもその言葉が、
結婚の話をされそうという連想につながり、足が遠のいてしまう のです。
代わりに、こんな伝え方が効果的です。
- 「〇〇(地元)の野菜が美味しかったから、食べさせたいなと思って」
- 「この前TVで見たお店、一緒に行けたら楽しそうだと思って」
- 「今日これ見て、あんたのこと思い出したよ」
「会いたい」ではなく「共有したい体験」を伝える。
これが、今の若い世代に響く自然な誘い方です。
◆ 会えたときは、あえて結婚の話をしないのが効果的
実はここが一番大事なポイントです。
会えた瞬間に、
- 「誰か良い人いないの?」
- 「仕事ばかりでいいの?」
と聞いてしまうと、
本人はまた身構えてしまいます。
逆に、
「今日は結婚の話をするつもりはないよ」
という空気をつくると、
本人は驚くほどリラックスします。
気持ちが緩んだとき、
人は自然と「話そうかな」という気持ちになるものです。
親御さんは 安心できる存在 でいてくれれば、それだけで十分なのです。
◆ 「今日は結婚の話をするつもりはないよ」という空気はどうやってつくるの?
離れて暮らす子や、結婚の話題を避けがちな子にとって、
親と会う日は少し身構えてしまうことがあります。
「また結婚のことを言われるかも…」
「何か言われたらどうしよう…」
こうした緊張は、会った瞬間の空気で一気に変わります。
◆ 1. 最初のひと言で安心感を伝える
会った最初の言葉は、実はとても大切です。
たとえばこんな声かけは、自然に心をほぐしてくれます。
- 「久しぶりに会えて嬉しいよ。今日はゆっくりしようね。」
- 「元気そうでよかった。それだけで安心したよ。」
- 「今日は○○の好きなものをたくさん作るね。」
今日は結婚の話はしないよとわざわざ言わなくても、
この一言で子どもは「今日は安全だ」と感じます。
◆ 2. 会話は日常の話題を中心に
結婚の話題を避けてほしいと感じている若い世代には、
日常ベースの会話 がもっとも安心します。
- 「仕事、無理しすぎてない?」
- 「最近ハマってるものある?」
- 「この前こんな番組見てね」
- 「新しいカフェできてたよ」
深い話よりも軽い話題。
これが心が開ける土台になります。
◆ 3. アドバイスではなく「共感だけ」を返す
会話が続かないと、ついアドバイスをしたくなることがあります。
ですが、ここでは共感して受け止めるだけで十分です。
- 「そうなんだ、大変だったね」
- 「よく頑張ってるね」
- 「そっか、それはしんどかったね」
評価や助言をしない ことで、
子どもは「この時間に身構えなくていいんだ」と安心します。
◆ 4. 話題が結婚に触れそうになったらそっと話を戻す
親としては結婚の話を聞きたくなる瞬間もありますが、
ここではあえて話題を戻すのが効果的です。
- 「その話、まずはゆっくり聞かせてよ。」
- 「今日は重い話はなしにして、のんびりしよう。」
無理に本音を引き出そうとしない姿勢 が、
あとから本人の気持ちを動かすことにつながります。
◆ 5. 帰り際の言葉が次の会いやすさを決める
最後にどんな言葉で締めくくるかは、とても重要です。
- 「今日は久しぶりに会えてよかった。また気が向いたらご飯食べに帰っておいで。」
- 「元気な顔が見られて嬉しかったよ。」
- 「無理しないでね。いつでも味方だよ。」
この余白のある言葉が、
「また会ってもいいかも」と思える心理的な安全基地 をつくります。
◆ 結論
「結婚の話をしない親」であることが、
子どもが自分から話したくなるきっかけになる。
親御さんが構えず、求めず、押しつけず、
ただそばにいるだけでも、子どもの心はふっと開いていきます。
この「空気づくり」こそ、
結婚の悩みを抱える子どもにとって、何よりの支えになるのです。

◆まとめ:子どもが自然と動き出せる「安心の土台」をつくる
子どもが結婚について話したがらないのは、
やる気の問題ではなく、
不安・プレッシャー・自信のなさが入り混じっているから。
だからこそ、親ができる最も大切なサポートは、
- 無理に動かさない
- 判断をせかさない
- 正面から結婚どうするの?と聞かない
- そっと選択肢や情報だけ置いておく
- 気持ちが向いたときに、話せる存在でいる
という、心の余白をつくる関わり方 です。
親がつくる安心の土台は、
子どもがいつか自分のペースで動き出すための
静かな追い風 になります。
そして、もし今あなたが
「このまま何もしなくていいのかな…?」
と不安を抱えているなら
それは、親として自然な思いです。
その気持ちを、どうか一人で抱え込まないでください。
◆ 親御さんだけのご相談もお受けしています
最近は、
「子どもにどう声をかければいいか分からない」
「今の時代、どんな婚活が安心なのか知りたい」
と、親御さんだけで相談に来られる方がとても増えています。
IVY YELL(アイビーエール)では、
親御さんの不安やお悩みに寄り添いながら、
- 無理に勧めない
- 子どもを責めない
- 家庭ごとの状況に合ったアドバイス
- 本人が自然に前を向けるきっかけづくり
を大切に、丁寧にお話を伺っています。
「このまま何もしないで後悔したくない…」
そんな気持ちが少しでもあるなら、
どうぞ一度、お気軽にお尋ねください。
話すだけで心が軽くなることもあります。
あなたと、あなたのお子さんの未来が
より良い方向へ進むための最初の一歩を、
一緒に考えていけたら嬉しく思います。